4カリウムを控える
透析患者さんは尿量が少なく、尿中にカリウムが排泄されにくいため、血液中のカリウムが高くなりやすい傾向にあります。また、血液中のカリウムは低すぎても高すぎても生命に危険を及ぼすため定期的に検査を行い確認することが大切です。
カリウムを摂りすぎると、手指や唇のしびれ・全身がだるい・不整脈などの症状が現れ、心臓が止まってしまう原因にもなります。
カリウムを多く含む食品(果物・野菜・芋類・干し物等)や蛋白質の摂りすぎには特に注意が必要です。
当院では果物の1日の摂取目安量が記載されているパンフレットを患者さんに渡しております。「禁止する」よりも「このくらいの量でこのくらいの頻度で」という視点で患者さんには説明しております。
『大正富山医薬株式会社 透析導入マニュアル(2014年版)』より抜粋
【カリウム制限のポイント】
- 過度のたんぱく質摂取をしない。(一人前の量であれば問題ないです。)
- カリウムは水に溶ける性質があるため野菜や芋類は細かく切り水で十分洗い、水にさらすかゆでこぼす。
(調理前の1/5〜1/3に減少すると言われていますが食材によって異なるため詳細は管理栄養士まで) - 野菜のゆで汁や果物の缶詰のシロップ等は摂取しない。
- 便秘に注意。(便からカリウムは5〜10%排泄されると言われています。)
- 果物・芋類・豆類などカリウムの含有量が多いものは摂取量と頻度に注意する。
『大正富山医薬株式会社 透析導入マニュアル(2014年版)』より抜粋